副業の開業届、出すタイミングはいつ?デメリットから考える最適解
副業の開業届、いつ出すべきか悩んでいませんか?マイクロビジネス専門家が、失業保険や扶養のデメリットを考慮した最適なタイミングを解説。青色申告のメリットを最大限に活かす方法もご紹介します。
こんにちは。 マイクロビジネス専門家の森田大輔です。
「副業が軌道に乗ってきた!そろそろ開業届を出した方がいいのかな?」 「でも、いつ出すのがベストタイミングなんだろう…?デメリットはないの?」
副業の収入が増えてくると、誰もが一度は考えるのが「開業届」の提出です。
青色申告ができるようになって節税につながる、というメリットはよく知られていますが、実は提出するタイミングを間違えると、かえって損をしてしまう可能性があることをご存知でしたか?
この記事では、マイクロビジネスの専門家として、副業の開業届を出す最適なタイミングを、デメリットの観点から分かりやすく解説していきます。
副業 開業届 タイミング デメリットとは
副業 開業届 タイミング デメリットとは、副業を開始した個人が、事業を開始したことを税務署に届け出る「開業届」を提出する時期によって生じる可能性のある、失業手当の受給資格喪失や社会保険の扶養から外れるといった不利益な点のことを指します。
副業 開業届 タイミング デメリットとは?
副業 開業届 タイミング デメリットとは、副業を始めた人が税務署に提出する「開業届」を、どの時点で出すかによって発生しうる不利益な影響のことです。 例えば、会社を退職して失業保険を受給する予定がある場合、その前に開業届を出すと受給資格を失う可能性があります。 また、配偶者の扶養に入っている場合、開業のタイミングと所得額によっては扶養から外れ、社会保険料の負担が発生することもあります。 これらのデメリットを避けるためには、自身の状況に合わせて提出時期を慎重に検討する必要があります。
森田大輔(マイクロビジネス専門家)による解説
タイミングを間違えると損をする!2つのデメリット
開業届を出すタイミングを考える上で、特に注意したいデメリットが2つあります。
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失業保険がもらえなくなる もし、あなたが近々会社を辞める予定で、失業保険の受給を考えているなら、開業届の提出は待った方が賢明です。 失業保険は「再就職の意思がある人」を対象としているため、開業届を出すと「事業主」とみなされ、受給資格がなくなってしまうのです。
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扶養から外れてしまう 配偶者の社会保険の扶養に入っている場合も注意が必要です。 開業届を出し、副業の所得が一定額(一般的に130万円)を超えると、扶養から外れて国民健康保険と国民年金に自分で加入しなければならなくなります。 保険料の負担は決して小さくありません。
じゃあ、いつ出すのがベストなの?
では、開業届はいつ出すのが最適なのでしょうか。 それは、**「青色申告のメリットを最大限に受けたいと思った時」**です。
青色申告の最大のメリットは、最大65万円の特別控除です。 つまり、副業の所得(収入から経費を引いた額)が、ある程度の金額になってからでなければ、その恩恵はあまりありません。
具体的な目安
- 副業の年間所得が20万円を超えたら: 確定申告が必要になるこのタイミングが、一つの目安です。
- 青色申告のメリットを受けたい年の3月15日まで: 青色申告は、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。開業届もこれに合わせて提出するのがスムーズです。
あなたの状況に合わせて、最適なタイミングを見極めましょう
所得20万円以下なら、提出は不要?
副業の年間所得が20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要です。 そのため、急いで開業届を出す必要はありません。
ただし、住民税の申告は別途必要になるので注意してください。 また、所得が20万円以下でも、青色申告をすれば赤字を3年間繰り越せるというメリットがあります。 将来的に事業を拡大していくつもりなら、早めに提出しておくという選択肢もあります。
よくある質問(FAQ)
ここで、副業の開業届に関するよくある質問にお答えします。
Q. 副業の所得が20万円以下でも開業届は出せますか? A. はい、所得額にかかわらず開業届は提出できます。青色申告をしたい場合は提出が必要です。
Q. 開業届を出すと、会社に副業がバレますか? A. 開業届自体で会社に通知がいくことはありません。しかし、住民税の額で分かってしまう可能性はあります。
Q. 青色申告の申請は、開業届と一緒に出さないとダメですか? A. 開業日から2ヶ月以内であれば、後からでも提出可能です。
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まとめ
副業の開業届を出すタイミングについて、デメリットの観点から解説しました。
- 失業保険や扶養の状況を必ず確認する
- ベストなタイミングは「青色申告のメリットを受けたい時」
- 所得20万円以下なら、急いで出す必要はない
開業届は、あなたの副業が次のステージに進むための大切なステップです。 しかし、焦る必要は全くありません。
ご自身の状況をしっかりと見極め、最適なタイミングで提出してください。 あなたのビジネスの成功を、心から応援しています。